
|
全長 |
重量 |
口径 |
装弾数 |
製造国 |
186mm |
625g |
9mmParabellum |
17+1 |
オーストリア |
|
1980年代初頭。当時、銃器業界へは新規参入だったグロック社が開発した自動拳銃 。
グロック社は以前プラスチック製品を扱っていた会社であり、その経験を生かして材質にプラスチックを
多用した拳銃を開発して、オーストリア軍の制式拳銃トライアルで並み居る候補を抑えて「Pi80」の名前で
次期制式拳銃として採用された。 グロック17は、そのPi80のコマーシャルモデルとして1985年にアメリカ
で販売された物である。
発売当初は玩具的なデザインで敬遠されたが、優れた安全設計と特殊な強化プラスチックによる軽量さで
次第に普及。現在では民間のみならず、信頼性が求められる公的機関でも幅広く使用されている。なお、
このグロック社初の銃なのに何故モデル番号が「17」なのかは今でも謎に包まれており、当時としては多い
総弾数をア ピールするためというのが通説になっているが、その意味合いも含めた上で、この銃で獲得した
パテントが17件というのが本当のところらしい。
スライドが鍛造強化された鋼鉄製、フレームがポリマーで構成されているため、スライドがフレームよりも
重く、これを逆手にとって、撃った瞬間の反動を抑制・軽減するように出来ており、.45ACPや.357SIGと
いった強力弾であってもそれなりに連射が容易である(40口径以上のものは補強用の部品が取り付けられ
ている)。
またこの銃が公的機関に多く採用される最大の理由は3つの安全装置にある。トリガー前方に付けられた
もう一つの小さなレバーを引きながらでないとトリガーが 引けないトリガーセーフティ、トリガーが引かれる
までファイアリングピンの前身 をブロックするファイアリングピンセーフティ、トリガーが引かれるまでファイ
ア リングピンの開放をブロックするドロップセーフティである。
これらの安全装置により、シングルアクション並みの軽いトリガープルでダブルアクションオンリーを実現
し、初弾と次弾との間のトリガーストロークに差がないことも命中精度の向上に繋がっている。
現在のモデルは、特殊部隊での運用も視野に入れて、フレームの下部にレールを 装備し、フィンガー
レスト付きの第3世代のものが主流となっている。プラスチック製のため耐熱温度も-40度から70度までと
幅広く、錆びないので手入れが簡単で、本国であるオーストリア軍以外にもフィンランド軍やスウェーデン
国防軍、インド軍などの亜寒帯や熱帯地域という、環境的に 過酷な面がある国々の軍、アメリカの主要な
警察やFBIなどの公的な法執行機関に相当数が配備・制式採用されている。日本でも海上保安庁のSSTが
サイドアームとして使用している形跡があるという。
余談であるが、そのプラスチックを多用した未来的な外観が生んだ誤解から、とある大ヒットしたアメリカ
映画において『空港の手荷物検査に引っ掛からないハイジャック犯御用達の拳銃』と紹介された。 バレル
やチャンバーは金属を使用してい るため当然手荷物検査に引っ掛かるが、この噂があまりにも広まりすぎ
たため、グロック社はこれ以降フレームの配合を大幅に変更し、成型時に特殊な放射線造影剤 を混ぜ、
探知機で金属と変わらぬ精度で容易に発見できるようにした。
ただ、この不名誉な称号が逆にグロックを拳銃界のスターダムに一躍押し上げた ことは言うまでもない
だろう。その当時から様々なアクション映画に顔を出し始め 、15年ほど前は悪役専用の銃だったが、今
では“正義の側”として悪に制裁を下す ことが非常に多く、ベレッタM92FSと並ぶアクション映画に登場
する銃器の常連組である。
なお、グロック 18Cの様にナンバーの数字の後ろに『C』が付いているのは、コンペンセイター付き
モデルである。更に、コンペンセイターに加え、エクステンデッドスライドストップ、エクステンデッドマガ
ジンリリースレバー、アジャスタブル(可動式)サイト、ターゲットトリガーをつけた『CC』モデルもある。
ちなみに、G17とG24はコンペティションモデルに分類される、6インチバレルの競技用ロングスライド
モデル。G36はシングルカラムによるスリムラインモデルとなっている。
|
|
登場作品 |
使用者 |
備考 |
D-TOX |
スレイター
チャーリー ヘンドリックス |
終盤で使用 |
NYPD15分署 |
ダニエル ウォレス |
− |
RONIN |
グレゴリー |
17L |
TAXi |
− |
項目参照 |
アート・オブ・ウォー |
ニール ショー |
最後の対決で使用
サプレッサー付き |
アウト・オブ・タイム |
エイミー
ピーターソン |
− |
インファナル・アフェア |
チャン ウィンヤン |
− |
M:I:3 |
イーサン・ハント
ゼーン |
カーチェイス時に使用
イーサンはゼーンのものを使用? |
オーロラの彼方に |
ジョン サリバン |
グロック17
2ndモデル |
共犯者 |
カルロス |
− |
クリムゾン・リバー |
マックス ケルケリアン |
− |
サイモン・セズ |
アシュトン |
17L
ダットサイト |
ザ・ウォッチャー |
グリフィン
ジョエル キャンベル |
ジョエルから預かった物を終盤で使用
− |
ザ・セル |
ピーター ノヴァック |
終盤で使用 |
サンダーボール |
主人公 |
− |
スパイダー -コレクター2- |
ゲイリー・ソーンジ |
おそらく殺した警官から奪った物
中盤で使用 |
ダイハード |
− |
項目参照 |
沈黙の要塞 |
マッグルーダー |
− |
追跡者 |
サミュエル ジェラード |
− |
デアデビル |
エレクトラ ナチオス |
− |
電撃 -DENGEKI- |
ジョージ クラーク(ボイドの相棒) |
− |
逃亡者 |
サミュエル ジェラード |
原作ではグロック
22 |
ドリフト |
タイラー イム |
エアガン |
パープルストーム −紫雨風暴− |
マー リー隊長
マー隊長の部下 |
− |
バッドボーイズ2バッド |
シド
マイク ラーリー |
前半でノーマルモデル、キューバでマイクから借用
二丁拳銃,シルバースライド |
ハリウッド的殺人事件 |
サルティン |
シルバースライド
ラストの追跡戦で使用 |
ハンニバル |
クラリス スターリング |
− |
ブルー・ストリーク |
ディーク |
− |
亡国のイージス |
− |
項目参照 |
ホーム・アローン3 |
ピーター ボープレ
アール アンガ
バートン ジャーニガン |
−
消音機付
消音機付 |
ボーン・コレクター |
アメリア |
− |
マイ・ボディガード |
ジョン クリーシー
サムエル ラモス |
終盤で使用 |
マキシマムタイド |
ダミアン |
− |
マッスルヒート |
ジョー ジンノ |
− |
身代金 |
ジミー シェイカー |
− |
リクルート |
CIA訓練生
ウォルター バーク
ジェイムズ クレイトン |
射撃訓練にて
ジェイムズの物を終盤で使用
後半の地下鉄にて |
レプリカント |
ジェイク ライリー |
− |
|
銃火器の画像解説文は、各銃器メーカーより転載しています。
転載に関しては、転載元の転載規約に従って行ってください。 |
|
|