エアガンを使用した競技、スポーツ・シューティングについて、私の知人で、日本で最も有名
なトップシューターである、昆 浩孝氏にスポーツ・シューティングの解説をお願いしました!
昆氏は現在、エアガンを始めとする各銃器関係専門誌のライターやシューティング・プロポーサー
(エアガン射撃競技イベント・プロデュース&アドバイザー)として活躍しておられます(^^)/
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現在日本で行われているエアガンのスポーツ・シューティングは、大きく分ければ、精密射撃と
シューティングの所要時間 を競うスピードシューティングでしょうか。
特にスピードシューティングでは、アメリカなどの実銃の競技がベースになっている場合が多いです。
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実銃では、スティールチャレンジ、IPSC、IDPAなどが有名ですね。
スティールチャレンジは、ジャパン・リミテッドと同じで、数枚の鉄板をヒット
する早撃ち競技です。
IPSCやIDPAではペーパーターゲットも使い、精度も関係してくるスピード
シューティングです。 ターゲットの枚数も多めで、シューター自身もコースを
走りながら撃ちます。
IDPAの方は、より現実的で、 ガンのカスタムの制限もありますし、タクティカル
リロードやコンシールドキャリー(銃を隠し持つ位置等)の規定もあるんです。
この辺の規定をスティールにフィードバックしたのが、ジャパン・リミテッドの
IDPAクラスです。 日本のATPFは、IPSCやIDPAに似ています。 |
解説:昆 浩孝氏
日本で最も有名な
トップシューター |
IPSC
IPSC(International Practical Shooting Confederation)とは、射撃競技の最高峰です。別なモノに例え
るならクルマのレースで言うと、、F1レースのようなもの。競技用に使われるカスタマイズされたレース
ガンには、大型のドットサイトや長大なコンペンセイターを取り付けて極限までスピード・シューティング用
にカスタムされています。また銃だけでなく、弾薬までレース用に作られた特別なものが使われ、非常に
スピード競技として特化したカテゴリーです。 IPSCオフィシャルサイト
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実銃 IPSC用レースガン(コルト ガバメント カスタム)
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IPSC競技ムービー |
IDPA
IDPA(International Defensive Pistol Association)は、競技に特化したIPSCに対し、より現実的な環
境、レギュレーションのもとで行われます。銃は通常携帯しているように、ドットサイトやコンペンセイターは
使用出来ず、ホルスターの種類や位置、コンシールドキャリー(隠し持つために)でジャケット等の上着を着
て銃が見えないようにしたり、ステージによっては使用弾数制限やリロード方法(弾倉交換)の規定もある
など、IPSCと比べて非常に細かく制限されています。実際に遭遇する場面を想定した、より現実的で
実戦的な射撃競技ということです。 IDPAオフィシャルサイト
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実銃 IDPA用レースガン(コルト ガバメント カスタム)
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IDPA競技ムービー |
日本におけるスポーツ・シューティング
それでは、国内で行われている射撃競技ですが、日本では公的機関以外、狩猟やクレー射撃など一部の
例外を除き、銃器の所持が法律で認められていないので、エアガン(トイガン)を使用しての競技大会が
行われています。
主な射撃競技には、前記のワールド・スティール・チャレンジを模したジャパン・リミテッド・スティール
や、ATPF(Air Tactical Pistol Fundamental)、JASG(日本エアースポーツガン協会)が主催している
APSカップなどがあります。
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ジャパン・リミテッド・スティール
ジャパン・リミテッド・スティールに関しては、先日大会出場を体験した私、管理人のtetsuが解説します(^^)
リミテッド・スティールは、合図と共に3〜5枚のスティール製プレートを撃ち、その所用タイムを競います。
決められた枚数のプレートの中に、必ず一番最後に撃たなければならないストップ・プレートと呼ばれるものがあり、それを撃った時点でタイム計測が止まるようになっています。
ターゲットプレートの位置や距離が異なるステージが5種類ほど用意され、その全てのステージのトータルタイムで最終的な順位が決まります。使用する銃やホルスタードロウの違いで、いくつかのクラスに分けられていますが、全てのクラスが同じステージを共有して競技を行います。 |
2006 ジャパン・リミテッド・スティール大会風景
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ATPF
ATPF(Air Tactical Pistol Fundamental)は、ターゲットと障害物が設定されたコースをシューター自身が
移動しながら、ターゲットを撃ち、ゴールエリアまでのタイムを競う競技です。こちらは実銃競技のIPSC
に加え、IDPAも手本にしています。
得点圏のある段ボール製のマン・ターゲット(人型の的)使い、ゴールまでの総合タイムと獲得点数を競ったり、ターゲットの射撃ゾーンを外すとペナルティが加算されたりと、ターゲットごとにタイム計測方法が異なっています。 競技コースのレイアウトによっては、マグチェンジ(弾倉交換)が強制的に義務づけられていたり、障害物のシチュエーションによっては、片ひざ立ちや地面に伏せて撃つ、伏せ撃ちなどいろいろな状況で撃たなければならないなど、変化に富んだ実戦的な競技です。 |
画像準備中
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APSカップ
JASG(日本エアースポーツガン協会)が開催している精密射撃競技大会。前記のリミテッド・スティールやATPFがタイムを競うスピード系シューティングなのに対し、こちらは射撃の命中精度を競う競技。
ライフルクラスとハンドガンクラスがあり、主にエアコッキング式のエアガンを使用する。1部門3種類の競技の合計得点で順位が決まります、また、この順位とは別に選手各自の成長を度合いを評価するマスターバッジ制度というのも導入されてます。 |
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ガス ブローバックガン各種 |
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エアガン(トイガン)の種類と特徴 |
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