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全長 |
重量 |
口径 |
装弾数 |
製造国 |
1225mm |
4.31kg |
7.62mmx54R |
5/20 |
ソビエト |
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1963年にソビエト軍が制式採用した、狙撃用のセミオート式自動小銃。
正式名称は「Snayperskaya Vintovka Dragunova(ドラグノフ式狙撃銃)」、略されて「ドラグノフ」また
は「SVD」と呼ばれる事が多い。
ソ連の銃工Ye.F.ドラグノフがAK47をベースに新規設計した物で、『戦場で歩兵が使用する』の運用思想の
下、行軍の支障にならないよう軽量かつ、耐久性に優れているのが特徴。その分、他の狙撃専用銃と比べ
て命中精度は低いが、前述の通り「目標の何処かに当たれば良い」程度の精度で充分なので、特に問題は
無かったようである。
1963年にM1891/30の後継として採用されると、瞬く間に普及し、現在では旧共産圏の代表的狙撃銃と
して知名度が高い。また生産コストの低さから、歩兵分部隊ごとに選抜射手用として1挺ずつ装備させ、他の
分隊員の持つAKシリーズの射程と命中精度の不足を補っている。
さらに標準的なPSO-1の他、パッシブ赤外線探知機能付の1PN-51(NSPU-3)など、使用できる望遠照準機
にバリエーションがある。
現在は近代化モデルが登場しているものの、設計上の限界で精度向上が難しいため、他国の軍用狙撃銃
の発展についていけないのが現状である。 そのため、他国のそれと同程度の高精度を有するべく、ボルト
アクション式のSV-98が開発されている。
類似品として、ユーゴスラビアのツァスタバ社によるM91のほか、ルーマニアのPSL(FPK)があるが、こちらは
内部構造がAKMと同様で精度は申し訳程度しかなく、使用している国もルーマニア以外では北朝鮮が少数
採用しているくらいと、非常に少ない。
現在のSVDは、ストックやフォアエンドをポリマー素材に置き換えた近代化モデルが、ロシアのイジェマッシ
社で生産が行われ、また同社からは、SVDを民間用の猟銃に改修した「Tigr(タイガー)」が販売されている。
Tigrシリーズは通常の7.62mmx54Rの他、NATO制式の7.62mmx51(.308)や、独特な9.63mmx64を使うよう
になっている。これらは口径によって異なるマズル形状となっている他、ストックもチークピースが省かれた
サムホールタイプとなっている。
なお、SVDは、装弾数を五発にする等の改造をし、日本の猟銃所持資格や経歴(小銃は散弾銃の所持を
十年以上)を満たしていれば、日本国内でも猟銃として所持が可能である。
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