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モデル |
全長(伸長時) |
重量 |
口径 |
総弾数 |
製造国 |
M1927A-1 |
1041mm |
5.89kg |
.45ACP |
10/20/30/50/100 |
アメリカ |
M1928 |
876mm |
5.21kg |
.45ACP
.22LR |
10/20/30/50/100 |
アメリカ |
M1 |
812mm |
4.98kg |
.45ACP |
10/20/30 |
アメリカ |
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ジョン タリアフェロー トンプソン(John Taliaferro Thompson)が立ち上げた、オートオードナンス
(Auto-Ordnance)社が開発した短機関銃。その世界的な活躍により、サブマシンガン(Sub Machine
Gun:短機関銃)という呼称を定着させた銃でもある。
オリジナルは、1921年に開発されコルト社で委託生産されていたM1921。軍用として売り出すも、射程の
短さなど欠点ばかりが取り沙汰され、採用には至らなかった。
かくして大量の在庫を抱えてしまったオートオードナンス社は、セミオート限定の民間用としてM1927を発売
する。映画等でよく登場する50発入りのドラムマガジンを装備した銃はこれである。フルオートへの改造が
容易であることから当時シカゴマフィアの間で絶大な人気を誇り、地元警察やFBIにも採用されていた。独特
の発射音から『シカゴタイプライター』『シカゴピアノ』の異名を持つ。
この頃、塹壕での白兵戦における短機関銃の有効性に気付いたアメリカ軍は、M1921にコンペンセイター
を装備し、発射速度を落とした改良型の開発を依頼。そうして1928年に完成したM1928はアメリカ軍に制式
採用されたが、構造が複雑で大量生産には不向きであり、軍用としては信頼性も低かった。
そうした中、第二次世界大戦が勃発。ヨーロッパ各国はドイツ軍が装備するMP38,MP40短機関銃などに
対抗するべく予てからM1928を欲していたが、全く生産が追いつかない状態であった。そこでサベージ社の
技術陣が構造を単純化。ディレードブローバックからストレートブローバックに変更し、グリップや放熱フィン
を省略。こうして1942年にアメリカ軍に制式採用されたのがトンプソンM1短機関銃である。同年にはボルト
ヘッドのピンを固定にするなど更なる簡略化を施したM1A1となっている。
このM1は後に設計者の名前から『トミーガン』と呼ばれるようになった。
これらの努力が功を奏し、M1928A1では209ドルだった単価は、M1A1では4分の1以下の49ドルまで抑え
られた。しかし削り出し加工を基本としたトンプソンではこれ以上のコストダウンは難しく、アメリカ軍はさらに
生産性の高いM3グリースガンの開発を進めることとなる。
とはいえ、M1A1は約125万挺が生産されM3グリースガンと共に活躍。日本兵は中国等から鹵獲したもの
を好んで使用していた他、朝鮮戦争、さらにはベトナム戦争でも一部使用された。
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