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モデル |
全長 |
重量 |
口径 |
装弾数 |
製造国 |
PP |
173mm |
682g |
.32ACP |
8+1 |
ドイツ |
PPK |
154mm |
568g |
.380ACP
.32ACP |
6+1
7+1 |
ドイツ |
PPK/S |
159mm |
652g |
.380ACP
.32ACP |
7+1 8+1 |
ドイツ |
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1920年代に、当時新鋭企業だったワルサー社が様々な研究の末に警察用拳銃として開発した物が、
ワルサーPP(Polizei Pistole:警官拳銃)。これが警察以外にも銃不足にあえぐ欧州各国の軍が注目し
士官用の携帯用拳銃として人気が出たため、さらに携帯に向く様に小型化をはかった物がワルサーPPK
(Polizei Pistole Kurzschlus:警官短拳銃)である。
ローディングインジケーターが内蔵され外から見ても薬室に弾丸が装填されているかがわかる。作動方式
はストレートブローバック。
携帯性と性能に優れたPPとPPKは多数生産され欧州各国の軍/警察で使用されたが、第二次大戦中の
戦時急造で粗悪品が大量に出回った事と、ドイツのゲシュタポが好んで使用したため評判が芳しくなかった。
そのイメージを一変させたのが映画『007』シリーズであり、主人公であるMI6(イギリス秘密情報部)所属の
諜報部員であるジェームズ ボンドが持つPPKは、スマートなスパイのスタイルに見事なまでに合致しPPKは
ボンドの代名詞と云われるほど有名になった(ただし最近はPPKからP99に乗り換えたが)。
また、それと関係があったのか無かったのか、世界最古にして最強の特殊部隊とも言われるイギリス陸軍
のSASは、制式採用サイドアームのP226さえもが弾切れになった場合のバックアップガンとして、または
部隊のお家芸でもある後方撹乱作戦や敵地への潜入工作時の護身用としてワルサーPPKを隊員に支給
しているとの噂がある。
またPPKをアメリカに輸出する際、アメリカでは小型すぎる拳銃だと法律に触れてしまうため、あえて大型の
PPフレームにPPKのシステムを組み込んでPPK/Sの名前で販売した。これが却ってアメリカ人の手のサイ
ズに合い、007との相乗効果も相まってヒットした。
現在はドイツではなくアメリカで生産されている。
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