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全長 |
重量 |
口径 |
装弾数 |
製造国 |
180mm |
750g |
9mmParabellum
.40S&W |
16+1
12+1
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ドイツ |
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P38以降、永らくヒット作から遠ざかっていたワルサー社が1990年代の身売りを機に心機一転で開発した
最新型の9mm自動拳銃が、このワルサーP99
9mm拳銃らしからぬコンパクトさ。ポリマーフレームによる軽量化。人間工学を考慮したグリップ。あえて
左手操作を前提に、取り扱い易さを追求したコンパネ等、かなり力を入れた作りになっている。使用する人間
の手の大きさに合わせて、太さを簡単・自在に変更できるグリップや同じく、条件に合わせてポジション可変
が可能な引き金を搭載している。
基本はオールブラックのモデルだが、タイタニウム(チタン合金のこと)を使用したハーフシルバーのモデルも
存在し、ストライカー式のシングルアクションでありながら、セイフティがないため、デコッキングスイッチが
搭載されている。これは、スライドの上面に存在するが、照準には影響しないよう設計されている。
ハンマーレス(撃鉄内蔵型)タイプによくある、『残弾の有無』を容易に識別するため、チャンバーに銃弾が
装填されている時のみ赤い識別用の部品がせり上がってくる。このため、一目でそれが視認出来るように
なっている。
慣れればともかく、少しばかり癖のある所為か、ドイツの連邦警察が州警察や特別行政都市警察の次期
制式装備として、SIGのSP2009やH&KのP2000DAOと並ぶ、警察用支給ピストルとして認定はしたもの
の、実際に制式採用した州警察はほとんどない上、007が使用してもPPKの時のようにヒットせず、どう
やら民間市場においても売上げそのものは芳しくはないようだ。
ただ、2004年には、外見と内部機構に手直しが施され、アクセサリーレールをピカティニーレールに変更した
マイナーチェンジモデルが登場し、2006年度の初頭には、ドイツのノルトライン・ヴェストファーレン州警察が
このモデルのダブルアクションオンリーモデルである、P99DAOを制式採用したことが確認されている。
また、ポーランドでは、軍や国家警察の次期制式拳銃に国産ではなく、現行型の本銃を選定したとの
公式アナウンスもある。 アメリカ市場でも、S&Wがライセンス生産している「S&W P99」(下画像)が今も
カタログに名を連ねるなど、まだまだその命脈は絶たれてはいないようだ。
なお、P990はダブルアクションオンリー(DAO)のモデルで、リボルバーに慣れた警察官向けにラインナップ
されたモデルとなっており、デコッキングスイッチは省略されている。
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