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全長 |
重量 |
口径 |
総弾数 |
製造国 |
190 mm |
771g
773g
814g |
9mmParabellum
.40S&W
.357SIG |
17+1
15+1
15+1 |
アメリカ |
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2005年夏に発表されたS&W社の自動拳銃。
狙うべく市場をそのままモデル名とした、その名もM&P(ミリタリー&ポリス)である。
1980年代後半、アメリカの警察を始めとする公的機関の拳銃はリボルバーからセミオートマチックに切替を
始めた。警察で使われていた拳銃がリボルバーだった頃は、S&Wが市場をほぼ独占していたが、セミオート
の時代になると、グロックやシグ、ベレッタといったヨーロッパ勢が主流になってしまい、公的機関における
S&Wの占める割合は大きく減少してしまった。
1980年代後半にアメリカ市場に現れたグロックは、無粋な外観を持っていたが、ポリマーフレームによる軽さ
と、シンプルな操作性、装弾数の多いダブルカラムマガジンがうけて、アメリカの多くの警察で採用され始めた。S&Wはグロックに対抗して、ポリマーフレーム、ダブルカラムマガジンのS&W シグマを登場させたが、
グロック社に「デットコピーである」と告訴され、かなりの高額な和解金を支払う事になってしまう。
2000年以降はワルサー社と提携し、P99のライセンスモデルS&W P99を警察関係に売り込もうとしたが、
やはりヒットせずS&Wは独自のポリマーフレームを用いた拳銃の開発に着手する 。開発には警察機関を
始め、著名なIPSCシューターの意見も反映された。
こうして満を持して登場したM&Pはポリマーでありながら、メタルフレーム並に高い剛性と精度を持つフレー
ム、グロックを凌駕するグリップフィーリングと言われたエルゴノミクス(人間工学)を取り入れたグリップは、
サイドまで回り込んだバックストラップを持ち、好みのサイズに合わせて交換が可能である。また、使用者の
利き手を選ばないようマガジンキャッチはベレッタのように左右入れ替えが可能な他、スライドストップも両側
にあるなど、操作性の面でも非常に優れている。
トリガーはダブルアクションだが、ハンマー式ではなくストライカーになっており、トリガーのリセット量も
短く連射性能も高い。マニュアルセフティは無いが、トリガー部にトリガーセフティが組み込まれ、ファイア
リングピン・ブロックの他にストライカー・ロックまである。間違ってトリガーを引かない限り暴発の危険はない。
現在のアメリカ製ポリマーフレーム拳銃としての完成度はまちがいなくトップレベルである 。
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