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全長 |
重量 |
口径 |
装弾数 |
連射速度 |
製造国 |
990mm |
2.86kg |
5.56mmx45 |
20/30
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800発/分 |
アメリカ |
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1957年にアメリカのフェアチャイルド社アーマーライト事業部が開発した本格的突撃銃。
ソビエトのUSSR AK47や西ドイツのHK G3と並び評されている本銃は、それまでの小銃とは一線を画し、
木製部品は使用せず全て鉄やアルミで鋳造され、使用銃弾も当時主流だった7.62mm弾から高速小口径の
5.56弾(M193)を使用している。M1ガーランドやスプリングフィールドM14と比べ軽量なため、1962年に
アメリカ空軍の警備用銃だったM1ガーランドの後継としてM16の名前で制式採用された。前後して製造及び
販売権はコルト社に移譲されている。
M16系の特徴として、リュングマン方式と呼ばれる独特のガスオペレーションを採用していることが挙げ
られる。これは、ボルトを後退させるのに、直接ボルトキャリアーに発射ガスを吹き付ける仕組みである。
一般的なガスピストン方式と比べると、ピストンの無いぶん軽量化やフロントヘビーの低減に有利だが、
一方で発射ガスによってボルトキャリアーが汚れやすくなり、ボルトの閉鎖不良などのトラブルの原因となる
ようだ。米軍配備当初はその未来的な外観から「信頼性が高く、ほとんど手入れしなくても確実に動作して
くれる」といった噂が兵士達の間で流れたため、更に作動不良の原因となっていたようである。
採用から間も無くに始まったベトナム戦争では、当時のアメリカ陸軍制式突撃銃だったM14の大口径長
銃身の銃では非常に不都合な事が判り、早急にM14に代わる突撃銃にと、陸軍は当時としては最新式で
全く新しい概念を持つアサルトライフルであったこのM16に目を付けて制式採用する。ベトナムに投入された
M16は、投入当初こそ動作不良を頻発したが、整備の徹底や使用弾丸の改良など修正を加え続け、最終的
にM16A1と云う歴史の名を残す完成度の高い銃として成長した。1982年には全面的な改修が行われ
M16A2と言う更に完成度の高い銃になっている。
アメリカ軍では現役を退いているが、アメリカ軍と縁の深い諸国の軍、とりわけてフィリピン軍や韓国陸軍に
制式採用されている(韓国陸軍は第2戦部隊に配備されている)。
ちなみにゴルゴ13の影響から狙撃銃と勘違いされやすい銃でもある。狙撃に使えないことはないが、使用
する弾薬の威力上それは中短距離の話であり、長距離狙撃には専用の狙撃ライフルが使われる。M16自体
は、今も熟成され続けている構造のおかげで命中精度は良く、精密射撃競技の上位に食い込んでいる事
からもその性能の良さが伺える。
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